宇都出雅巳著 『絶妙な「聞き方」』を読んで

標題の書籍は、2012年にPHP文庫から出ています。2006年発行の『絶妙な「聞き方」の技術』を改題・再編集したものだそうです。

実は、この本を読み終わって、しばらく経っても、なお勘違い(思い違い)していることがありました。

それは、本のタイトルで、正しくは『絶妙な「聞き方」』なのですが、『微妙な「聞き方」』だと思い込んでいたことです。

もう10年以上前のことだと思いますが、私の周囲では「微妙」という言葉が流行り、誰も彼もが「微妙、ビミョウ、びみょう」と連発し、それが頭から離れないからです。振り返ってみると、この「微妙」という言葉は、人の意見とか物事とかを「やんわりと否定」するために用いられていたと思います。

そんな経緯があったものですから、多少の違和感を持ったまま、この本を読み進めることになってしまいました。

さて、タイトルが正しく認識できたところで、この本を振り返ってみます。

あらためて、この本のテーマは、積極的に上手に聴くための技術です。この技術を用いて、人とかかわり、相手の人生も自分の人生も豊かにすることが期待されています。

本のタイトルは「聞く」ですが、本文中は「聴く」と表記されています。「聴く」は耳だけでなく、心でも聴くことを表す、と説明されています。なるほど、「聴」という漢字には「心」が含まれています。

章立ては、6つ。聴き方や聴く対象について、6つの「聴く」が述べられています。ネタバレにならないよう、ここでは紹介を控えます。

総じて、前向きな明るい内容の本です。

ただ、ひとつだけ。
もし、この本に書いてあることを100%実行する人が自分の目の前に現れたら、「気持ち悪さ」を感じるかもしれません。程度の問題だとは思いますが。