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遺言書作成(書き方)教室|自分で作りたい方へ|市川市・本八幡駅南口1分

自分のことは自分でしたいので、遺言書も自力で書きたい。公正証書遺言にするにしても、自力で公証役場に行きたい。誰かを頼るとお金がかかってしまうから。
そうは言っても、細かいところで分からないことがあり、遺言書作りを実行できていない。

このような方に向けて、お値打ち!遺言書の書き方教室を実施しています。

教室は、面談2~3回と添削1~2回で構成されていて、お客さまはご自身の遺言書を完成させこるとができる進行になっています。

  1. ご相談(面談1~2回程度)

    スタッフが、遺言書の書き方や注意事項の説明を行い、及びお客さまとの対話を基に助言を行い、又はお客さま自身に考えを整理していただくために「聞き役」に徹します。

  2. 文案作成、及び添削(添削は郵便で1~2回程度、必要に応じて面談します)

    お客さま自身に遺言書の文案を作成していただきます。その文案にスタッフが添削を行い、文案を完成させていただきます。
    公正証書遺言の場合は、文案完成後、公証役場での手続きをご案内して終了です。

  3. 遺言書の完成(面談1回程度)

    文案を基に、遺言書を自書していただきます。自書した遺言書が無効にならないよう、法律的な観点からチェックを行います。封筒の書き方や保管方法についてもアドバイスします。

この教室の特徴は、

  • 何か事情があって遺言の内容に迷いがある方には、スタッフが「聞き役」に徹して、お客さま自身が考えを整理する手助けをすること(秘密は守られますので、ご安心ください)。
  • お客さまが作成された文案について、お客さまのご意向にピッタリ合うように、スタッフが文案の添削をさせていただくこと。
  • 法律的な事柄に間違いのないよう、スタッフがお客さまを見守っていること。
  • 自筆証書遺言では、遺言書の本文のみではく、封筒の書き方や遺言書の保管方法などまで、配慮があること。
  • 公正証書遺言では、公証役場での手続きなどをご案内すること。

教室といっても、多人数で授業を受けるわけではなく、お一人ずつの個別対応です。付き添いは可能ですし、ご夫婦が一緒に参加され、それぞれが遺言書の完成を目指しても結構です。

面談の日時は、お客さまのご都合をお知らせください。

面談場所は、JR本八幡駅南口1分の弊事務所です。健康面の事情などがある方については、ご自宅までスタッフが訪問いたします。

料金は、18,000円(税別)です。ご夫婦で、それぞれが遺言書を作成される場合は、24,000円(税別)です。なお、スタッフがお客さまのご自宅を訪問する場合は、交通費の実費をご負担ください。

お気軽にお問合せくださいませ。
教室に参加するか決めるために、スタッフに会ってみたい方も歓迎です。

JR本八幡駅南口1分 いちかわ情報プラザ203
(市川市南八幡4-2-5)
電話 047-316-0531
たかはし行政書士事務所
たかはし行政書士事務所のホームページ

地理的表示保護制度が始まりました|農林水産業の発展を目指して

昨年6月25日に公布された「特定農林水産物の保護に関する法律(地理的表示法)」が今日、6月1日から施行されます。

地理的表示保護制度とは、品質、社会的評価、その他の特性が産地と結びついている農林水産物と食品に対して、その名称を知的財産として保護するものです。地理的表示とは、産品の特性が地域と結びついた「地域ブランド産品」の名称だそうです。

わかりやすく言うと、その土地固有の気候風土や伝統的製法で作られて「地域ブランド産品」として知られてきた農林水産物を、農林水産省に登録することで国のお墨付きをもらえる制度です。

【ねらいは】

  • 地域ブランドの保護・活用による農山漁村・地域の活性化
  • 伝統的な食文化の継承
  • 消費者の利益の保護
  • 農林水産物・食品の輸出促進

【概要】

  1. 生産者団体が「地理的表示」を「産品の基準」とともに登録申請
  2. 農林水産大臣が審査の上、地理的表示および生産者団体を登録(基準を満たすものに「地理的表示」およびGIマークの使用を認める)
  3. 登録を受けた生産者団体が品質管理を実施。農林水産大臣が団体の品質管理体制をチェック
  4. 不正使用があった場合は農林水産大臣がチェックを行う

【メリット】

  • 産地と結びつた品種について、国のお墨付きが得られる
  • GIマークが使用可能となる
    =>他の産品と差別化できる
    =>買い手は類似の産品のなかから真正品を見分けることができる
  • 地理的表示の不正使用は個々の事業者の代わりに国が取り締まってくれる
    =>生産者側の訴訟手続きなどの負担がない
  • 生産者は登録された団体に加入すれば「地理的表示」を使用できる
    =>「地理的表示」は独占的権利ではなく、地域の共有財産

【登録したら】
登録を受けた生産者団体は、構成員である生産・加工業者が基準に合った生産を行うよう必要な指導、検査を実施します。(外部機関に委託可)

【権利の存続期間】
登録商標と違い、取り消されない限り権利が存続します。よって更新手続はありません。

新聞によると今日の申請受け付けには10以上の団体が名乗りを上げる見通しだそうです。

契約書の雛形は著作物ですか?無断で使用できますか? |著作物とはなにか

契約書の著作物性についてですが。その前に。
著作権法はどのようなものを著作物と定義しているのでしょうか。

著作権法の定義による著作物とそうでないものの一例を挙げてみます。

[著作物であるもの(=著作権法で保護される著作物)の例 ・・・以下とする]

  • 幼稚園児が描いた絵
  • 新聞記事
  • 料理の方法を解説した本
  • 芸術家が作った壺
  • 宮殿、城、有名な庭園
  • 写真

[著作物ではないものの例 ・・・以下とする]

  • 動物園のゾウが描いた絵
  • 新聞に掲載された訃報
  • 料理の方法そのもの
  • 壺の形状の傘立
  • ありふれた建築物
  • スピード写真機で撮った証明写真

の違いは何でしょうか。

著作権法では、著作物とは「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。(著作権法二条一項一号)」とされています。

この場合の「創作的」には、厳密な新規性や芸術性は必要ないので、幼稚園児が書いた作文や絵も、立派な著作物です。
一方、著作権法による保護を受けられるのは、人間の著作物なので、どんなに上手でも動物園のゾウが描いた絵は著作物ではありません。

新聞記事は事実を伝えるためのものですが、読者に分かりやすく伝えようと工夫するところに創作性が認められるので、著作物です。
しかし、訃報はほぼ、事実の羅列であって、誰が書いても同じようになるので著作性は認められません。

同じことがスピード写真機で撮る証明写真にも言えます。これもカメラアングル等があらかじめ決まっており、誰が撮影してもらっても同じ仕上がりになるので著作物ではないのです。

また、著作物とは「発表したもの」でなければなりません。料理の方法など、アイディア自体は保護されないのです。
しかし、そのアイディアを本なり、パンフレットなどに表せば言語の著作物として保護されます。

美術品が著作物だというのは大変わかりやすいと思います。
が、彫刻の施された家具などのように、実用的な物品についてはどうでしょうか?
日本の著作権法は、一品制作の美術工芸品を美術の著作物に含めることとしています。
美術品として鑑賞の対象になるものは著作物、実用的な性格が濃いものは著作物ではないと考えてよさそうです。
宮殿や城が著作物で、私たちの住む家が著作物でないのも、同じような理由からでしょうか。

さて、契約書の雛形ですが、契約書というものは、法律を知っている者が作成すれば誰が作ってもほぼ同じ内容になるはずのものです。その雛形であれば最低限必要な条項が記されているだけで「創作性」は認められません。著作物には当たらないのです。

そもそも、市販の契約書の雛型集は、購入者が使用するのが前提です。通常は作成者が利用を許諾しているものと思われます。

著作権と所有権の違い|著作権の分かり難さは支分権のせい?

著作権の勉強を始めたころ、著作権の権利の性質がよく掴めなくて苦労しました。所有権との違いが分かるまでにも時間がかかりました。当時を思いおこしながら著作権と所有権について綴ってみました。

【そもそも何に対する、どのような権利なのか】

〈所有権〉
所有権は、民法の中の「物権」に分類されます。「物権」とは「人の物に対する権利」です。(これに対して「人の人に対する権利」が「債権」です。)

所有権とは人がある特定の物を全面的に物理的に支配する権利です。

民法206条(所有権の内容)
所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。

物とは、有体物のことです。

民法 第4章 物
(定義)
第85条
この法律において「物」とは、有体物をいう。

〈著作権〉
著作権の場合、権利の目的になるのは形のある物(有体物)ではありません。創作活動の結果として出来上がったコンテンツ(無体物)です。
では、コンテンツに対するどんな権利かというと、著作権法は、民法206条(所有権の内容)と違って、一言で表した条文がありません。
著作権法では、著作物の利用形態に応じて著作権の内容がいくつかの種類に分けて規定されています。
こんな感じです

第3款 著作権に含まれる権利の種類

第21条(複製権)
著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。

第22条(上演権及び演奏権)
著作者は、その著作物を、公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として(以下「公に」という。)上演し、又は演奏する権利を専有する。

この調子で第28条まで権利の種類が規定されています。これらを著作権の支分権といい、著作権は「権利の束」ともいわれます。

で、結局どんな権利かと言うと、著作物を出版、上演、放送等の方法により利用することに関する排他的、独占的な権利ということになります。
所有権と著作権の違いについて、弁護士の福井健策氏の例えが分かりやすかったので引用させてもらいます。

「紙の本それ自体とその中に入っている情報(コンテンツ)は別物です。紙の本を購入した場合、紙の本それ自体には購入者の所有権が働きますが、中に記されている情報には著作権があります。紙の本を自分で買ったとしても、中の情報をどんどんコピーすることは許されない。これが著作権というものの本質です。」(「なんでコンテンツにカネを払うのさ」岡田斗司夫氏との共著)

【権利の取得方法は?】

〈所有権〉
一般的なのは売買、贈与、相続など。あまりなさそうなのが時効による取得。(所有権の取得原因としてはむしろ例外に属するとされている。)
他に、遺失物の取得や、民法239条に規定されている、所有者のいない動産を所有の意思をもって占有することによる取得(川で魚を釣った場合など)などがあります。

〈著作権〉
著作権は著作物の創作と同時に自動的に発生します。登録などの手続きは要りません。

【権利の侵害に対して】

〈所有権〉
故意または過失で所有権が侵されたばあいの措置として、民法709条の不法行為による損害賠償があります。
しかし、所有者としては損害賠償を受け取るだけでなく、所有物を取り戻したい、原状回復して欲しいと思うでしょう。
そこで民法では所有権を根拠として次のような物権的請求権というものが認められています。
・返還請求権 (○○を返してほしい)
・妨害排除請求権(自分の土地に捨てられたゴミをどかしてほしい)
・妨害予防請求権(隣地の工事のせいで自分の土地が崩れそうだ。やめてほしい)

意外ですが、民法には物権的請求権を直接規定した条文はありません。しかしこの権利の存在は当然のことと解されているそうです。

〈著作権〉
著作権の侵害とは、著作者に無断で著作物を利用することをいいます。
著作権の侵害には、所有権のときと同じように民法の不法行為による損害賠償請求ができます。(相手に故意または過失がある場合のみ。)
他に
・差止請求(侵害行為をやめるように請求)
・予防請求(侵害行為をしないように請求)
・不当利得返還請求(侵害行為で不当に得た利益の返還を請求)
があります。

差止請求権と予防請求権は著作権法第112条に、不当利得返還請求権は民法第703条に規定されています。

【権利はどんな時消滅するのか】

〈所有権〉
目的物の滅失(家が消失してしまった等)、放棄(明文の規定はない)。
なお、所有権に消滅時効はありませんが、他人が取得時効で所有権を取得すれば、その反射的効果として所有権も消滅してしまいます。

〈著作権〉
著作者の死後50年で消滅します。更新したりはできません。

だらだらと書いてきましたが、言いたいのはこれです。
・著作権は支分権の束。これが著作権の分かりにくさの一因のような気がします。
・著作権で最も基本的な権利は複製権
・著作者は自由にコピーできるけど他人はダメよというのが著作権

注意
1.著作権は他人に譲渡できますが、このブログでは著作者=著作権者という想定で書いています。
2.広義の「著作権」では著作権は「著作者人格権」と財産権としての「著作権」の2種類があります。著作権法では財産権としての権利だけを意味して「著作権」という用語を使っています。この記事もそれに従っています。

アニメに関わる仕事について|面白い本を読みました

星海社新書の「アニメを仕事に!」(桝本和也著)を読みました。アニメ制作現場の紹介でもあり、ビジネス書的な内容でもあり、ちょっと変わったテイストの本でなかなか面白かったです。
以下、個人的に興味深かったことを。

【アニメ関係の仕事をしたいとき】
近頃のアニメ制作は「制作委員会方式」が主流。制作会社だけでアニメを作っているわけではなく、複数の異なった業種の人々がアニメ制作に関わっているそうです。ということは、「見方を変えればアニメに携わる方法がいくつもある」と著者は言います。
たとえ絵が描けなくても、音楽会社のアニメ部門、グッズメーカーのアニメ部門に就職するなどの道があるということです。
これはこれで険しい道のりでしょうが、絵が下手でアニメ関係の仕事をあきらめていた人には朗報かもしれません。アニメの仕事をする=制作会社に入ること、と信じていた私には目から鱗でした。

【アニメの現場で求められる人材】
仕事に対して真面目で実直であること。向上心と好奇心があること。コンテンツをただ楽しむだけでなく「観客」としての目を持っていること。社会人として、礼儀・常識・コミュニケーション能力・正直さがあること。(なるほど、アニメ制作は大勢の人が携わるからコミュニケーション能力は大事なのでしょうね。)
どんな職種にも通じるものがありますね。

【新人教育とは、10年後、会社を大きくしてくれる人材を育てること】
新人を「現場に即投入」する昔ながらのやり方は非効率だし、離職率も高くなる。というわけで、著者の会社では、きちんと段階を踏んで新人教育をしています。
その中に「日報を作らせる」というのがあって、次のような効果があるそうです。(1)作業時間を把握することができる(2)1日に作業を振り返って制作工程を反芻できる(3)何もないところから書類を作ることで、ポイントを押さえた書類作りができるようになる(日報はA4の紙に自由に書くことになっているので)等。
作業時間の把握は自分たちの仕事でも大切なことなので特に興味深く読んだ箇所です。

【暗黙の実務】
この本はアニメ制作について、制作進行という役職の仕事を通して書かれています。制作進行とは中間管理職のようなもので、(1)作品素材の管理(2)スケジュールの管理(3)作業環境の管理が主な仕事です。
著者によれば制作進行の「表面上の実務」は早い人で3か月から半年で覚えるそうです。が、現場で本当に重要なのは「目には見えない重要な仕事=暗黙の実務」で、著者の場合これを習得して実務に生かし、後輩に教えられるようになるまでに6年かかったそうです。
この、「暗黙の実務」の紹介とアニメ制作過程が本書のメインです。