小倉昌男著「経営学」を読んで|ビジネス書としての面白さ

宅急便を開始して、ヤマト運輸を大企業に育て上げた、小倉昌男氏の最初の著書です。

「経営学」などという書名から、大げさな経営理念を大上段に掲げた本、もしくは著者の一代記というイメージがあったのですが、全く違いました。

中心になるのは、宅急便を始めたいきさつからそれを軌道に乗せるまでの話です。

著者がどこからヒントを得たか、どういう計画をどのように立てたか等がとても具体的に数字もまじえながら記されています。

立派にビジネス書としても通用する内容でした。

記述も客観的でごくオーソッドクスな書き口で好感がもてました。

もともとヤマト運輸が扱っていたのは、商業貨物。
定期的に出荷され(反復的)、輸送ルートは決まっており(定型的)、輸送ロットは中または大口(大量的)。
対して、個人相手の輸送市場は、いつどこの家庭から出荷されるか分からない(偶発的)、
行先もまちまち(非定型的)。
運送業者にとってどちらが扱いやすいかは、一目瞭然。

民間業者は明らかに採算が取れないとにらんで、どこも参入していませんでした。成功すれば独り勝ちの市場です。

「個人宅配は、集配効率が極めて悪い」。小倉社長は、この“常識”をあえて疑い、効率よく集配するための仮説をたてるところから作業は始まります。

これまでの運送業者がやったことのない不特定多数を相手にする市場。著者はマーケティングの手法でそこに参入します。

このあたりが読んでいて一番面白かったところです。

ところで、私は宅急便について商業貨物輸送の一形態だという認識だったのですが、全く違うのだそうです。

小倉社長は最初から、今までの小口輸送とは全く違う業態を目指していたそうです。

この本が出版されてから16年たちますが、全然古臭さを感じません。書店では松下幸之助氏の著書と並んで売られていました。松下氏の著書共々、現代の古典と言えるのかもしれません。

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